憧れのITエンジニアへの不安について
ITエンジニアというと、スマートで働き方が自由で、スキルさえ備えれば理想的な環境で働くことができる、というイメージのある職業です。
しかし実際に転職活動を進めると、気になってくるのは「労働問題」。
エンジニアという職業にまつわる、看過できない問題の情報がたくさん出てきます。
せっかく業界への転職を心に決めたアナタの不安を払うためにも、今回は実際の現場で抱えられている問題を改めて整理し、ITエンジニアの世界を正しく理解しましょう。
ITエンジニアが業界として抱えている問題
人材不足
IT業界の問題として最も叫ばれているのが「人材不足」です。
求人に対する応募者のスキルが不十分で、求めているような人材を手に入れられない、という問題を抱えています。
とくに最近注目されているAI、IoT、ビッグデータの分野で実力のあるエンジニアが不足している状態です。
ただしこちらに関しては、人材不足が問題となっているのは日本の企業全体にいえることであり、IT業界特有の問題ではありません。
長時間労働
人材不足とならんで未経験者を怖がらせているのが「長時間労働」です。
深夜残業で終電を逃してしまう、というITエンジニアのイメージは遠からず、実際に月100時間を越える残業を経験しているエンジニアは数多くいました。
しかし、全てのエンジニアがそのように過労死ラインを行き来する労働を迫られているわけではありません。
現在では働き方改革の影響もあり、多くのIT企業で無理な労働は改善に向かっています。
変化への適応
IT業界は次々に新しいテクノロジーが開発されていくため、技術の変化が激しいです。
それにより、知識やスキルの更新が間に合わずに業界を離れてしまうエンジニアが数多く見受けられました。
ただしIT業界といえど、一度身につけた知識が完全に腐ってしまうわけではありません。
新しい技術は旧世代の技術を応用しているケースも多く、発想を転換する能力さえあれば追いつけない速度ではないのです。
健康問題
リモートワークが普及して以降、座る時間が格段に延びた結果、痔や腰痛などの「健康問題」に悩まされているエンジニアが増えています。
しかしリモートワークができる職業の特権として、自宅から仕事ができるからこそ「高い椅子を買う」「こまめにストレッチをする」といった、今までにできなかった対策を行うことが可能です。
決して未来が暗い業界ではない
ITエンジニアは業界として様々な問題を抱えています。
しかし、ほとんどの問題が浮き彫りになったからこそ、積極的な改善を行う企業が増えているのも事実です。
個々の事情は入社するまで分かりませんが、少なくとも、インターネットの情報を鵜呑みにして悲観する必要はないのではないでしょうか。